おすすめ海外ドラマ「パーソン・オブ・インタレスト」「ナイトライダー」

2016年2月4日

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┃ ■　 新ニュースレター No.45（　上河様／SCD2国内分科会フェロー）
┃ 　　 （テーマ：おすすめ海外映画） 　　　　　　　　
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NECエンジニアリングの上河です。

「おすすめ海外映画」というお題で書こうと思いましたが、最近CIGREのような
海外出張が減っており機内で映画を楽しむ機会がめっきり少なくなっていること
に気が付きました（以前は年間１０回以上海外出張があったので、映画館に行か
なくても最新の映画をほとんどフォローできたのですが）。したがって少し日付
の古い映画しか紹介できないので、今回は北陸電力の熊田様に便乗して海外ドラ
マ、それも私が所属するIT業界に関連したドラマについて書きたいと思います。

最近はまっているＩＴ系の海外ドラマに「パーソン・オブ・インタレスト」とい
う海外ドラマがあります。ドラマの概要は
「テロの危険性を事前に察知するため、政府によって極秘開発された犯罪予知シ
ステム、通称“マシン”（人工知能：AI）。街中に張り巡らされた監視カメラや携
帯電話、GPSなどから情報を得るそのシステムは、テロだけでなく日常的に起こ
る凶悪判事も予知したが、政府はそれを“無用の情報”として排除していた。“マ
シン”の開発者ハロルド・リンチは、政府が無用と判断した情報を密かに入手
し、驚異的な戦闘技能を誇る元CIAのジョン・リースをパートナーに迎え、命を
懸けて数々の事件を阻止し、多くの人命を救う。」
という話です。現在は4th Seasonになっており、凄腕の元諜報員ショウや天才的
ハッカーのルートを仲間に加え、新たに稼働し始めた敵対する第二のマシン“サ
マリタン”との対決（AI対AIの対決）に話が進んでいます。

最近IT業界ではビッグデータやサイバーセキュリティ、更にAIがビジネスとして
話題になっていますが、このドラマに出てくる“マシン”は正に膨大な量のデータ
を分析することで犯罪を予知するビッグデータ／AI技術の応用例であり、このド
ラマは2011年から作られているので時代を先取りした作品だったと言えます。

2013年頃なので少し古い話になりますが、このドラマが必ずしもフィクションで
はないと思わせる事件が、CIA元職員のエドワード・スノーデン容疑者が米国政
府の極秘プログラムの存在を暴露したことで起こりました。事の真偽ははっきり
しませんが、スノーデン容疑者の情報提供に基づき
「NSAとFBIが“PRISM”と名付けられた極秘プログラムを通じて米国の9社の主要イ
ンターネット企業（Google、Yahooなど）のセントラルサーバに直接アクセス
し、音声、動画、写真、電子メール、文書、接続履歴を含む膨大な量のデータを
収集している」
「NSAが“XKeyscore”という、個人の電子メールの内容、訪れたウェブサイトや検
索内容など、ネット利用者がネット上で行うあらゆる活動をカバーする秘密個人
情報収集プログラムを運用している。この“XKeyscore”から得た情報により2008
年までに300人のテロ容疑者が拘束された」
などが欧米等のメディアから報道されました。これがもし正しいとすれば、
「パーソン・オブ・インタレスト」に近いことが既に現実に起こっており、必ず
しもこのドラマが時代を先取りしていたのではないことになります。

また車への最新IT技術の適用を先取りした海外ドラマとして少し古いですが「ナ
イトライダー：Knight Rider（1982年～）」（最近ではナイトライダーネクス
ト：Knight Rider Next（2008年～）としてリバイバル版が作られている）があ
ります。ドラマの概要は
「民間の犯罪捜査員マイケル・ナイトが、人間の言葉を話し特殊装備を搭載した
ドリーム・カー“ナイト2000”（人口知能K.I.T.T.（キット）を搭載）とともに
様々な事件を解決するカーアクションドラマ 。リバイバル版では初代マイケ
ル・ナイトの実子のマイク・トレーサーが主人公で、進化した“ナイト
2000（K.I.T.T.（キット）を搭載）と捜査活動に従事する」
という話です。80年代に人気ドラマとして日本で放映されたり、ユニバーサルの
看板番組だったり、以前ロスのユニバーサルスタジオハリウッドに“ナイト2000”
が展示されていたりしたので知っている人も多いと思います。

最近では車のIT化が進んで（AI搭載とまではいきませんが既に数10個のECUと積
んでいる）「Connected Car」と言われるように、インターネットに連携して情
報を入手できたり、自動運転（準天頂衛星が完備されればより高精度で可能にな
る）やIT技術で運転補助をしたりする車が出てきつつあり、2020年をターゲット
に自動車メーカが自動運転やAI搭載を目指していますが、「ナイトライ
ダー：Knight Rider」は車のIT化の未来を予想したドラマだと言えると思います。

この他にも科学技術を駆使した犯罪捜査ものとしては、大都市で起こる難解な事
件を科学捜査班が最新科学を駆使して、現場証拠から犯人及び犯行過程を解明し
ていく「CSIシリーズ」や、天才数学者の弟が数学を駆使して犯罪者の行動を予
測する公式を導き出し、FBI捜査官の兄に協力して犯罪を解決する「NUMBERS」が
あります。

勿論ドラマなのでいずれもフィクションですが、冒頭のドラマのように現実に近
いものもあるので、どのような最新IT技術（ビッグデータ、サイバーセキュリ
ティ、AI等）が想定されていてそれが現状の技術レベルだとどこまで来ているの
か。また自分達が取り組んでいる最新IT技術を使うとこういうことまでできると
いう視点で、ドラマを楽しむのも一興だと思います。

（文責：SCD2 国内分科会フェロー 上河 深/CIGRE SCD2 事務局）

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