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ニュースレター 臨時号(SCD2国内分科会 竹原委員長)

2016年4月5日

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┃ ■  ニュースレター 臨時号(SCD2国内分科会 竹原委員長)
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こんにちは、東北電力 竹原です。

2月の総会をもって国内委員長を九州電力の岩崎本部長よりお引き受けしました。
岩崎様そして九州電力の関係者の皆様には、12年間のご活躍と業績に深く感謝申し
上げます。

アクティブな活動で大きな成果を上げられた皆様の後を引き継ぐのは大変なプレッ
シャーですが、活動が円滑に進むように一丸となって事務局を務めてまいりますの
で、メンバーの皆様の変わらぬ、そして絶大なるサポートをよろしくお願いいたし
ます。

さて、28年度ニュースレターの最初ということで、委員長就任が決まりCIGREにつ
いて勉強しながら感じたことを述べて、口火を切らせていただきます。

●CIGRE雑感 
CIGREは、”日進月歩の送変電技術について技術的問題検討のために”1906年設立
のIECから独立して1921年に設立されたとのことですが,この15年の間に何があっ
たのか、想像をかきたてられます。

技術革新が激しいので、標準化の前に応用のための課題を検討するのが先決という
こと、さらには、新技術の応用に先行した国のやり方がデファクト化されることで、
応用の可能性の広がりを潰さないようにするというねらいがあったのかもしれませ
ん。

もっと生々しい憶測としては、標準化の場で各国がナショナリズムを出し始め、組
織的な主導権争いの場になっていき、個人の自律的な活動を阻害し始めた・・・・
などというのは深読みし過ぎでしょうか。

と言うのも、CIGREには国内委員会を持たない国の参加者でも平等に個人ベースで
討議を行うという伝統があるようですし、今でもナショナリズムを排除し、自律し
た個人の意思による奉仕や貢献の精神をベースに活動することを会員に求めていま
すので、案外そのあたりに真相があるのではないでしょうか。

組織は個人に対して、組織の論理や行動規範に従わせようとするもので、それには
まりこむことを“流される”※といいますが,CIGREは、”流されるような人は入
らないでね“と最初に宣言している珍しい組織だと思います。

CIGREのアウトプットは何か?ホームページやマスタープレゼンテーションによる
と、標準化のように明快ではなく、具体性が乏しい印象を受けるのですが、組織人
としての息苦しさを感じる自律性の高い人達にとって魅力的な場であること自体に
価値があり,またそうあり続けたことが、連綿と続いてきた原動力なのかもしれま
せんね。

CIGREで入会し活動するとどんないいことがあるかが、マスタープレゼンテーショ
ンの後ろの方に詳しく書かれています。
“積極的に参加するとこんなお得なことがありますよ”などの中に次のようなキー
ワードをみつけました。

・An opportunity to make the international industry aware of your
 existence and promote your business
・Awareness of competitors
・Providing awareness of different culture and values
・Social Expertise(CIGREの価値として)

どなたか正しい意味を教えてください。「駆け引きのノウハウ(が磨かれます)」
あたりかなと…

そして、なんといっても自律性をくすぐるのが

・Stretching individuals,providing intellectual challenges

既に皆さんは各々のチャレンジ目標に向けて活動されています。私も早く目標を定
めて活動を進めていきたいと思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。

※余談
 組織からすると、流されてもらわないと事業目的を達成できないのも事実ですが,
個人からすると自律性を阻害するわけで、組織と個人をめぐる永遠テーマだと思い
ます。

長い会社生活で得た私の結論は、“流されっぱなしになるな”です。
ついでに、本の紹介です。「悪魔を出し抜け」(ナポレオン・ヒル きこ書房)
“流される”ことの危険と流されないようにするための生き方を悪魔との対話形式
で説いています。著者は、「思考は実現化する」で有名な、かのナポレオン・ヒル
です。当時の世相下では発刊すると命が危ないことから、70年以上埋もれていた、
いわくつきの本です。

 眼からうろこでしたが、読んだのが3年前、齢50も半ばでは「ちょっと遅かっ
たよ!ヒルさん!」


(文責:SCD2 国内分科会委員長 竹原 秀臣/CIGRE SCD2 事務局)

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