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その他「タイでの抱き着きスリ被害」

2018年9月11日

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 ニュースレター No.90 (戸越様/SCD2国内分科会フェロー)   (テーマ:「その他」)
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 一年ぶりの投稿になります。CIGRE関係ではなく、趣味で続けているアマチュア無線関連での経験です。皆様のお役に立ってはほしくない内容ですが、タイで抱き着きスリ被害にあってしまいました。もしそのような状況になってしまったら参考にしてください。

 アマチュア無線の会合が、タイのリゾート地パタヤで開催され参加した時のことです。会合そのものは、何事もなく終了し、帰国のためにバンコクに戻り、1泊しました。友人と食事をし、一人で地下鉄に乗りスクンビット駅まで戻り、そこからホテルのある隣駅のプロンポン駅までBTSという高架電車に乗り換え帰るわけですが、アルコールも入っており、スクンビット通りというメインストリート一本道で歩ける距離だったので、酔い覚ましを兼ねて歩き始めました。

 途中で工事をやっている為か横断歩道橋を使って道路の反対側に渡るようになっていました。プロンポン駅までに道の反対側に渡らなければいけないので、深く考えず歩道橋の階段を渡り始める。すると後ろから誰かが迫ってきました。実は歩道橋の登り口に、金髪の若いタイ人の女性2人立っていたことは気が付いていましたが関係がないので無視していました。階段の途中で追いついてきて、いきなり抱き着いてきました。手に持っていた週刊誌を丸めて、『何をする!』と言いながら何回か叩いて追い払いました。
 深追いはしてこなかったので、そのまま横断歩道橋を渡り反対側に進みました。その時、私の前に30代くらいの男が歩いていることに気が付きました。なんで助けてくれなかったのか不思議でした。
 
 ホテルに着いて念のためポケットの中を確認してみると、財布が無いことに気が付きました。途中で落とした覚えはないし、おかしいなと思いましたが、歩道橋で盗まれたとしか考えられません。財布の中には、現金が現地通貨で5千円位、クレジットカード2枚、パスポートのコピーが入っていました。旅行保険に加入していましたので保険会社の専用番号に電話してみると、現金は保険対象外で、クレジットカードは、自分でカード会社に直ぐ電話で連絡するように言われました。財布は旅行保険の対象なので、現地警察に行って盗難証明を発行してもらい、帰国してから保険申請してくれということでした。
ホテルの受付に聞いてみると、地下鉄ルンビニ公園駅の近くに警察署があると教えてくれました。

 翌日朝、BTSと地下鉄に乗りルンビニ駅まで行き、公園近くの警察署に入りました。
タイ語は全く分からないし、英語で詳しく説明するのも気が重いなと感じていましたが、とにかく窓口係の人に『財布を盗まれました』と伝えました。すると係の人が「どこの国の方ですか?」とにこやかに応じ、『日本です』と言うと、すぐどこかに電話をかけてくれました。
 受話器を私に渡し「話してください」と言われました。電話の接続先は、ツーリストポリスで、日本語で事情を詳しく聞いてくれます。話し終わったところで警察署の係官に代わり私から聞いた内容を係官に説明してくれます。その場で係官が、調書にくねくねとしたタイ語の文字を書き込んでくれます。その間30分程度です。結構手慣れた感じで進行していきました。最後にこの調書を持って日本大使館に行ってくださいと言われました。幸い日本大使館はルンビニ公園の近くにあり地図を書いてくれました。
 
 日本大使館に着くと昼前でしたが、タイ人の長い行列が出来ていました。カンカン照りで気温も高く、この中で待つのは大変だなと思っていたら、大使館の別なドアから日本人の職員らしい人が出てきました。その彼に『警察で調書を作成してもらい、大使館に持って行けと言われたのですが!』というと、『。今昼休みで昼食に行くところなので1時ころこのドアから中に入って中の係官に書類を渡してください』ということでした。先ほどの長い列は日本ビザの申請に来た列だったようです。
 時間になって大使館に入ると、待つことなく係官と話ができました。事情を説明すると、『調書の内容は間違いなく記述されているので安心してください』ということでした。何かあれば大使館の方で対応してくれるとも言ってくれました。私が遭遇した抱き着きスリの被害は、最近多いそうで、『金髪の女性は多分男で、私の前を歩いていた男は、仲間で、こちらが優勢になれば加勢していたでしょう。』と説明されました。又『何よりパスポートをホテルのセーフティボックスに入れておいたことは賢明でした』と褒められました。
 
 帰国後、保険会社には財布の値段はいくらか?聞かれましたが領収書も残っていないので大体の金額と購入時期を伝えると、申告額より一割ほど減額されて振り込まれてきました。
 海外旅行中は何が起きるかわかりませんので、①旅行保険には加入しておく②パスポートはできるだけ持ち歩かない。③夜の一人歩きは避け、公共交通機関、あるいはタクシーなどを利用する。等々当たり前のことですが、再認識しました。

(文責: 戸越/CIGRE SCD2 事務局)