サイトを移動するためのスキップリンクです。
本文へジャンプ
このサイトの共通メニューへジャンプ

一度は行くべき海外都市「印象に残った都市」

2018年10月23日

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 ニュースレター No.93 (下平様/SCD2国内分科会委員)   (テーマ:「一度は行くべき海外都市」)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 みなさま、こんにちは。NECの下平と申します。この4月から前任の井島よりバトンタッチを受けて委員を務めさせていただいております。そうは申したもののCIGRE SCD2との関わりは割と古く、15年前に地方大会に参加、2008年からは縁あってCIGRE個人会員にもなっておりますので、「活動をまったく知りませんでした」ということはありません。少々前置きが長くなりましたが、宜しくお願い致します。

 さて、事務局からニュースレターの原稿を書くようにとのご依頼を受け、何を書こうか迷いました(国内D2のウェブサイトをほとんど見ていなかったことがバレてしまいますが、このような持ち回り企画があることを、ご依頼を受け初めて知りました)。
 海外経験がないとは言えないものの、豊富とも言えないので、一つの都市を「一度は行くべき」と詳しく書いてご紹介はできません。そこで、私の体験や見聞から「印象に残った都市」を幾つか紹介させていただきます。なお、「印象に残った都市」なので、必ずしもお奨め都市というわけではありません。また訪れたのは10年以上前というところもあるので、今は様相が大きく変わっているかもしれません。話が違うというクレームは一切受けつけませんのでご容赦願います。


デリー
 訪れたのは12年前です。この街で一番興味深かったのは交通ルール(?)。まず町中の車がクラクションを頻繁に鳴らしながら走っていることに驚き。現地の方の話では、前の車を追い抜いたり、車線変更をしたりする際に鳴らしているので、鳴らさないと逆に危険だとか・・・。皆が頻繁に鳴らしていると、誰が誰に鳴らしているのか判断がつかないと思うのですが、彼らはわかっているのでしょうかね。日本でやったらあちこちで喧嘩が始まることは間違いありません。それから牛、信号無視をする車も多いのですが、牛が道路を横断する時は、どの車もクラクションも鳴らさず渡りきるまでじっと待っていました。さすが牛を神聖な動物と崇める国です。
 また、ちょっとCIGREのニュースレターっぽいことを書くと、日本では柱上にある変圧器が地上に設置してあるのを幾つも見つけました。人通りの多い道の真ん中にも関わらず、簡単な囲いがあるだけなので、設置というより道端に置いてあるという感じで、事故が起きないのかと不思議に思ったものです。
 街は高いフェンスに囲まれ警備員が立っているような大きな家があると思うと、そこからあまり離れていないところでバラックのような家に住んでいる人もいる。貧富の差が激しいことは聞いていましたが、実際に見ると考えさせられるものがありました。お世辞にも綺麗な街とは言えませんが、人々の活気があふれ、急速に成長している国の都市の姿を実感しました。

サンフランシスコ
 ここは11年前と8年前に2度訪れています。シリコンバレーから近いので、出張で行かれた方も多いのではないでしょうか。治安の悪いエリアもあるようですが、そこに近づかなければ一人で歩いていても危険を感じることもなく、開放的で明るいイメージの街という印象です。この街の定番は映画やテレビでサンフランシスコの象徴のように出てくるゴールデンゲートブリッジとケーブルカーでしょうか。中心部からそのケーブルカーに乗って、丘を越えたところがフィッシャーマンズワーフ。古くは大きな漁港だったそうで、当時の雰囲気を感じながら食事や買い物が楽しめるようになっています。時間があれば、ここからアルカトラズ島まで足を延ばすのも一興です。島全体が元の刑務所で約50年前まで全米の凶悪犯が収容され、脱獄は極めて困難と言われていたそうです。仮に厳重な警備をかいくぐり海に飛び込んでも、街まで約2.4kmを隔てる潮の流れは速く無事に泳ぎ着くことはできないとのこと。この街は滞在が長くなると恋しくなる日本食の店がたくさんあるのも魅力ですね。

上海
 訪れたのは7年前、中国で激しい反日デモが起こったのは記憶に新しいと思いますが、その1年前です。滞在が1泊であったので、多くのところには行けませんでしたが、上海観光の定番中の定番ともいえる豫園(ユィーユエン)に足を運び、これまた有名な「南翔饅頭店」ので小籠包を食べてきました。同店は日本にも支店はいくつかありますが、本店で食べる味はまた格別だった・・・ということにしておきます。豫園の周りにはお土産屋さんも多数立ち並んでいるのですが、足が異常に長いドラえもんによく似たキャラクターのキーホルダーなど、中国らしいお土産を買うこともできます。
 意外に思ったのが、若い女性のファッション(そちらの趣味があるわけではありません)。男性のファッションは、さすがにもう人民服を着ている人は見かけなかったものの、日本の若者と比べるとあか抜けない感じがしたのですが、女性はそのまま渋谷を歩いても違和感がないような人が多く、国を問わず女性のお洒落に対する意識は高いなと感心しました。今は男性もお洒落になっているのかも知れません。

パリ
 この8月のCIGREパリ大会で初めて訪れました。私は少々捻くれたところがあるのか、世界の人気観光都市ランキングの上位になることが多いパリは、正直なところあまり行ってみたいとは思っていませんでした。
 ところが実際に行ってみると、さすがランキングの上位になるだけはあります。エトワール凱旋門、エッフェル塔、モンマルトルの丘・・・、定番の観光スポットはもちろん良いですが、何気ない街並みに魅力を感じました。19世紀末の街の大改造で、建物の高さや屋根の形状、外壁の材料などを統一したのだとか。芸術の都は、街自体が芸術です。
 一方、驚いたのは道路の複雑さ。エトワール凱旋門を中心に放射状に道が延びているから簡単と言う人もいますが、それってメインの大通りだけを言っていないでしょうか。大通りからちょっと外れると、大通りの間を結ぶ小道が多数通っていて、それがまた放射状に組み合わさっているような複雑な作りです。私は方向感覚には多少自信があるので、方向だけ目星をつけてホテルから距離にして3kmほどのエッフェル塔まで歩いてみようとしましたが、すぐに断念しました。しかし、最近はスマホという強力なツールがあるので便利になりました。迷子になることもなく無事に往復することができました。

ウィーン
 こちらもこの8月のCIGREパリ大会の後の企業訪問の際に訪れた街です。パリは行く前はあまり興味がなかったと書きましたが、中欧の都市は以前から関心があり、はるか昔の新婚旅行先の候補にも挙がったのですが、初冬のシーズンだったので断念したということがありました。そんなこともあり、大きな期待をしての訪問でしたが、それに違わぬ魅力的な街でした。
 ウィーンの観光名所の約8割は、旧市街の一周約4Kmのリンクと呼ばれる環状道路沿い、もしくはその中にあるとのことなので、時間さえあればすべて徒歩で見て回ることが可能です。私も今回、2泊3日の滞在中のフリーの時間だけで一周できました。
 リンクからは多少離れますが、世界遺産にもなっているシェーンブルン宮殿は、ハプスブルク家の栄華を垣間見ることができ必見です。宮殿内では、世界史の教科書にも出てくるマリア・テレジアや幼少期のマリー・アントワネットが過ごした部屋、ウィーン会議の開かれた部屋等に入ることができ、宮殿の前には、東西約1.2km、南北約1kmの美しい庭園が広がっています。
夜一人で歩いていても身の危険を感じることはありませんでしたが、スリは多いようなので行かれる方は気を付けて下さい。

(文責: 下平/日本電気株式会社)