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一度は行くべき海外都市「オーストラリア パース」

2019年10月3日

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 ニュースレター No.112 (上河様/SCD2国内分科会フェロー)   (テーマ:「オーストラリア パース」)
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SCD2にてフェローを仰せつかっている元NECの上河です。会社のオーストラリア法人がメルボルンにあったので東海岸のメルボルンやシドニーには何回か行ったことがありましたが、今回旅行で初めて世界一美しい街と呼ばれ、住みやすい都市ランキング9位に位置する西海岸のパースへ行ってきたので簡単に紹介したいと思います(旅行から帰ったばかりなので、内容が観光案内みたいになっているのはご容赦下さい)。

オーストラリアは時差が無く、治安も良く、自然が豊かなので、日本人好みの旅行先でもあり、以前は物価も安かったので移住先としてもとても人気がありました(現在は不動産や物価が高くなりすぎたので残念ながら裕福な人しか住めませんが、それでもアメリカなどと並んで人気の移住先です)。パースも2011年までは海外の航空会社の直行便があったので人気の旅行先でしたが、震災後直行便が途絶えてしまい少し行きにくくなりました。しかし、今年の9月から日本の航空会社が新規に直行便を就航したので、10時間足らずで行ける様になりまた人気が戻ってきています。パースはオーストラリアの中では物価が安い方ですが、地元の人に聞くと食材は安くても時給が3000円くらいと高いので人手を介するレストランなどは日本に比べても割高だそうです。

パースはオーストラリア第4の都市で、西オーストラリアの州都であり、19世紀にヨーロッパから入植したのを皮切りに世界中から移民が移り住んだオーストラリア有数のグローバル都市です(現在でも人口の約30%は外国人です)。近代的なビルが建ち並ぶ街の中心にはスワン川、少し行くとインド洋の海が広がり、街に近接して広大なキングスパークの緑が広がり、治安が良く、清潔な環境、晴天率の高い温暖な気候が日本人には大変心地良いです(海に近いので風が強いのでも有名ですが)。

自然に関してはピナクルズというパースから北へ270kmのナンバン国立公園の中にある奇岩群が有名で、黄色い砂漠の中に突然現れる岩がニョキニョキと生えた光景は地球ではなくよその惑星に来たようで、「猿の惑星」の撮影でも使われたくらいです。太古海底であり貝殻の堆積が石灰岩に、陸地になった後樹木が生え、雨水と樹木の根が石灰岩を侵食、樹木が姿を消して石灰岩が露出して今の姿になったそうです。現在も日々雨の浸食や風化で姿を変えており、現在の形は長く持たないそうで、そのため世界遺産にされなかったと聞きました。特に日没時に太陽が地平線にゆっくり沈み、岩の影が長くなる時間帯はお勧めです。太陽が沈んだ後は満天の星空で、まるでプラネタリウムのように日本では見られない南十字星らの星を観察することができます。

パースを中心とした西オーストラリアは自然の中に自生するワイルドフラワーの宝庫であり、春から夏にかけて世界中の約60%に当る約1万2000種の花を見ることができます(特にカンガルーの手首のような形をした赤いカンガルーポーは有名です)。またパース近郊のヤンチャップ国立公園では野生のコアラやカンガルーに出会えたり、フェリーですぐ渡れる白い砂浜とエメラルドグリーンの海が広がるロットネスト島ではピカチューのモデルになったと言われる有袋類クオッカと戯れることもできます(運が良いとフェリーで移動中に鯨に巡り会うこともあります)。

歴史に関してはパース造幣局(The Perth Mint)とフリーマントル刑務所(Fremantle Prison)がお勧めです。パース造幣局は1899年に設立されたオーストラリアでも最も歴史のある造幣局で、世界最大の1トン金硬貨や19世紀初頭のゴールドラッシュ時のパースの様子、伝統的な金の延べ棒作りの実演が見られます。またフリーマントル刑務所は1850年代に建設され、現在は使われていませんが、英入植地スワンリバーを築くため送られてきた約1万人の囚人の暮らし、1991年まで136年間投獄、刑罰の場所として使われてきた牢獄の様子をツアーで見ることができます。西オーストラリア州の建物として初めて、2010年に世界遺産に登録されています。

食生活についてもオーストラリアなのでオージービーフのステーキやチキンのような肉料理は当然美味しいですし、海が近いのでロブスターやオイスターのようなシーフードもいけます。移民が多いこともあり、ブリティッシュ、イタリアン、チャイニーズ、寿司のような日本料理まで、様々な国の料理が楽しめます。またパース近郊の西オーストラリア最大のワイン産地マーガレットリバーに行くと、50軒以上のワイナリーがあり、オーストラリアワインのテイスティングが楽しめワイン好きにはたまりません。

このように1都市でオーストラリアならではの自然や歴史、文化をコンパクトに味わえるのも、パースの魅力だと思います。

(文責:上河/CIGRE SCD2 事務局)