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「肌で感じた英語の重要性」

2014年12月25日

英語は話せないより話せた方が良い。誰もが思う感情ではないでしょうか。
 鉄の意志もしくは危機迫るものがなければ、なかなかこの英語習得へのモチベーション持続する事は
難しいでしょう。
 恐らく多くの方がそうであったように、私自身も義務教育のカリキュラム通り中学生から英語に触れ
はじめました。
 中学時代は学校の授業と進学塾の併用により教科書通りの英語を習得しました。
 その結果、読めるが聞けない、書けるが話せないと言う、恐らく英語が苦手と思われている数多くの
方々と同じ分類に当てはめられるのではないでしょうか。
 また、英検3級受検もこの頃に経験し、なぜ日本人の面接官が英語で質問し、なぜ日本人の私が
英語で答えるのか?こんな緊迫したコミュニケーションは嫌だとの思いをした事を鮮明に覚えています。
 その結果、中学卒業時に身勝手な私の断砂利行為により英語を私の人生から一時排除しました。

 社会に出て生活が変わり、Global化と言われ久しい昨今、今更ながらにコミュニケーションツールと
しての英語が重要である事を実感しています。
 これを英語の重要性を肌で感じた場面、その時に覚えた私の感情を私の私的かつ稚拙な思い出話を
しながら振り返りたいと思います。
 共感、反感、様々な感情をもとに皆さんのモチベーション向上に繋がれば幸いです。

 一言で英語はコミュニケーションのツールの一つだと言ったとしても、どの程度の世界で使用されて
いるのか?
 理系の性でしょうか、ある程度定量的にメリットが見出せないと自分自身にも納得がいかず調べて
みました。
 公用語、準公用語で英語を使用する国は54カ国、人口で言うと約21億人だそうです。
 最近の調べでは世界の人口は70億人程度と言われていますので、約3割の方々と英語を通じて
コミュニケーション出来ると言う計算になります。
 数字の3と言うものは偶然にも色々なところで耳にします。
 石の上にも3年、3度目の正直、仏の顔も3度まで、3割30本30盗塁・・・、などなど。
 また、実際にマウスを使った実験でストレスは3日すると緩和されると言う結果もあるようです。
 この3と言う数字の神秘性(と言えば言い過ぎでしょうか、)を信じ、コミュニケーションツールとしての
英語習得のモチベーションに変えていければと思います。

○ 英語やらなきゃ衝動 その1
 英語から離れ8年後、結婚して向かった新婚旅行先はモルジブでした。
 それまでの海外渡航経験は韓国の2泊3日焼き肉ツアーのみ、非常に経験薄な状態で臨んだ一大
 イベントでした。
 モルジブの公用語は英語ではありませんが、補助公用語として英語が使われていました。
 幸いにも妻は海外渡航経験が豊富であった為、全てのコミュニケーションは彼女を介す事により
 何も苦労はありませんでした。
 そんな中、ドレスコードのあるおしゃれなレストランのビーチにセッティングされたテーブルで食事を
 している時、大きな蟻に足を噛まれました。
 あまりの巨大な蟻、その痛みに気分が萎えて、
  「蟻に噛まれたから、屋内のテーブルに移動したい」
 が、英語が全く出てきません。ant, bite, table。。。断片的に単語は出てくるもののそれを
 組み立て口にする事が出来ないのです。私の状況を察した妻から、
 「He was bitten by a big ant, so can we take a seat inside.」
 ご察しの通り、これ以降家庭内での立ち位置が確定しました。

○ 英語やらなきゃ衝動 その2
 社会人となりIT業界にエンジニアとして身を置き、何故こんなにアルファベット3文字、4文字の
 用語が出てくるのか、不思議で仕方ありませんでした。
 OSPF、BGP、STP、QoSなどなど
 何故日本で販売しているのにTechnical Documentationが英語なのか??
 技術者、社会人での成長には英語は必須であると言う事を痛感させられる日々を過ごしました。
- ロンドン短期留学
 ネットワークの技術者としてある程度の経験もし、次の自分自身のステップは何か?を考えて
 いる中、「そうだ、短期留学に行こう」と妻子ある身でありながら退職し、留学を決意したのです。
 このロンドンへの留学で英語、文化を数多く学べましたが、その中の一つを紹介したいと思います。
 私の先生として就いたレズリー。60歳を超える英国紳士、と言うよりはPubで飲んだくれている
 雰囲気を持つおじ様でした。彼はロンドン北部に居を構えており、小さい頃から同じくロンドン北部に
 あるイングランドプレミアリーグに所属するサッカークラブ、トッテナムホットスパーズのサポーター
 でした。
 それを知る由もなく初対面の挨拶時、精一杯の私のコミュニケーションで私が同じリーグに所属
 するアーセナルが好きだと伝えたところ、
 「Beat Gunners and Gooners!! 」。
 簡単に言うとアーセナル、そのサポーターを叩きのめす!でしょうか。
 アーセナルもロンドン北部にあるチームであり、古くからNorth London Derbyとしてライバル視
 し合うチーム同士だったのです。
 サッカーが文化として根付いており、且つフーリガンと言う熱烈過ぎて暴徒化するサッカーファン
 でも有名なイングランドでサッカーの話題は難しい事を知りました。
 度が過ぎる事もままありますが、これだけ自分以外の事にのめり込める国民性はすごく新鮮でした。
 身の危険を感じるまでには至りませんでしたが、レズリーには帰国まで可愛がってもらい、最後は
 彼が懇意にしているチームのマフラーを身にまとわされ写真に収められました。
 この時の彼のしてやったりの笑顔は忘れられません。
 今思えばですが、相手の懐に飛び込む話題も良いですが、私自身が日本人ですので日本の
 文化や歴史を英語で伝えれるとよりコミュニケーションが闊達になるような気がします。

- アムステルダム出張
 Juniper Networksに就職して数ヵ月後、SE訓練用に設けられたカリキュラムをこなす為に
 アムステルダムに2週間滞在しました。
 2011年3月11日(金)の朝9時にアムステルダム スキポール空港近くにあるオフィスに出社
 したところ、トレーナーが血相を変えて私のところに駆け寄ってきます。
 見せられた映像は何かの特撮映画か?

 違いました。東日本大震災の映像でした。

 あまりにも衝撃的な映像で硬直する私に必死に彼は励ましの言葉をくれます。
 彼の言う内容全てを把握出来ませんでしたが、断片的に聞き取れたのは「日本人は勤勉だし心が
 強いからすぐに復興する、信じてるよ。我々に出来る事があれば遠慮せず言って欲しい。」でした。
 これに対して感謝の言葉が出てきません。
 残り1週間の滞在期間中、絶え間なく家族や同僚を心配するメッセージをもらうのですが、これに
 対しての感謝の言葉も通り一辺倒。
 感情を伝えれないもどかしさを痛感する滞在となりました。仕事上でとる最低限のコミュニケーション
 用の英文とは異なり、自分のいまある感情を正確に英語で伝えたいと、これほど思った事は無い
 出来事でしたし、感情を正確に伝えるには、人間として生まれてきた以上やはり言葉なんだなと
 言う事も痛感しました。

 私の思い出話にお付き合い頂き有難うございました。
 これら以外にも英語習得へのモチベーションとなるイベントは多々あったかと思います。
 冒頭にも申しましたが、継続は非常に難しい事だと思います。
 自然消滅、挫折、苦労してまで身につけるだけの価値があるのか?
 色んな葛藤やデモチベートがあります。
 私はそこに真剣に立ち向かう訳ではなく、単なるコミュニケーションツールとして英語を勉強しています。
 日本語では言えないストレートな表現を楽しんだり、外国人と会話する時にだけとてもドライになれる
 自分を楽しんだりです。

 せっかくですので私が業務上気にしている依頼事項の言い回しを共有させて頂きます。
 依頼する際、より丁寧に相手にお願いする場合、過去時制を用いることで依頼や勧誘を過去の
 ことであるかのように相手に伝えることが出来ます。 そのために相手は、すでに過ぎてしまった
 ことや一歩距離を置いたような感覚で受け取ることになるとの事です。
 それは、相手に感覚的な余裕を与えることになり、つまりは相手に対して依頼や勧誘について
 断る余裕を持たせることになり、その心理的余裕が交渉事を有利に進める一つのポイントに
 なるようです。この一見遠慮に見える交渉術は日本人が得意とする分野ではないでしょうか?
 
 日本人のマインドにあった英文表現ですので、皆さん積極的にお使いになられてはいかがでしょうか。
※ 数字が大きいほどとても丁寧です。
7. I was wondering if you could call me.
→ 過去進行形により、6.よりさらに丁寧度が高いです。
6. I wonder if you could call me.
→ 仮定法により間接的で丁寧度がさらに高まります。
5. Could you call me?
→ 3の時制を過去形にしたことでより間接的になり丁寧です。
4. Would you call me?
→ 2の時制を過去形にしたことでより間接的になり丁寧です。
3. Can you call me?
→ 相手の意思を聞くWillより身体的能力を聞くCan の方が丁寧です。
2. Will you call me?
→ 疑問文という事で、命令形よりは丁寧です。
1. Please call me.
→ Please をつけても、命令形にはかわりがありません

(文責:ジュニパーネットワークス 多田 佳史/ CIGRE SCD2 事務局)